投資信託の意識の違い
国民性の違いとして日米の比較がよくされます。日本と米国の投信協会から発表された投信投資家のアンケートからもそれが読み取れます。(写真はこの4月9日に撮影した「広島・平和公園の桜」です)
米国では06年で全世帯の48%が投資信託を保有、日本では12.8%の割合。普及率に大きな開きがありますが、米国も1988年当時は24%程度であったといいます。90年代の米国の年金制度の破綻にともなう金融政策の変更から、90年代急速に普及しました。
端的に言えば、「今後米国政府は個々人の年金については責任を負わない、個々人で将来の年金を運用形成してほしい、今後政府はこの制度の発展に関して、最大限の援助をする」というものであり、その諸制度が「401K」などの確定拠出年金であり、この制度を利用した人には、日本では出来ない、年間1万ドル(180万円/年間)まで課税控除し、社会保険も控除するという、さすが米国、大胆な優遇策でした。この「401K」の導入で、米国の年金制度の破綻は免れ、株式市場が再生した、という話は、「米国金融50年史」で有名なベストプラクティス(好事例)です。この20年後の日本の今、「年金制度の破綻」を防ぐには、この方法を見習うべきだ、マネをすべきだ、というのが私の持論です。
ところで、投資信託について日米の違いの二つ目は、年齢構成です。日本では最も多いのは、60歳以上の高齢者の投資家ですが、米国では45~55歳の投資家です。米国では45歳以下の投資家が40%に達しているのも、当然にも、確定拠出年金加入者を中心とした若い年齢の投資家が投信拡大の原動力になっているようです。
三つ目、日本では、投信の購入チャンネルとして証券会社と銀行、最近では郵便局から通じて購入する投資家が多いようですが、米国ではそれ以外にフィナンシャルプランナー、保険、投信会社、ディスカウントブローカーなど多種多様な販売チャンネルを通じて購入されているみたいです。米国では独立のフィナンシャルプランナーを通じた購入が24%も占めていることに驚かされます。
四つ目はリスクに関する捕らえ方です。日本では「安定重視型」つまり元本の安全性を重視した投信商品を購入したいという声が64%の投資家からあがています。米国では16%に過ぎず、ほどほどのリスクとリターンを期待する投資家が半数を占めています。しかし、その米国でも、「ノーリスク」を求める投資家が6%もおられるのも事実です。
八木 正孝
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