生物季節観測
気象庁がイチョウ黄葉やカエデの紅葉などで季節変化をとらえる「生物季節観測」の規模を縮小していると、10月17日付日経新聞が伝えています。(写真は我
が家の庭に咲いたホトトギス・10月21日撮影)
現在69カ所ある観測地点を2010年度までに57カ所前後に効率化の一環として減らすとのこと。
「生物季節観測」の対象となる主な現象は、植物では、ウメの開花、サクラの開花・満開、イチョウの黄葉、カエデの紅葉で、動物では、ウグイスの初鳴き、モンシロチョウの初見、ホタルの初見、アブラゼミの初鳴きなどです。
私も出来るだけ生物だけでなく、生活の季節的変化を記録にとどめる事にしています。例えば10月、記録によりますと、カーペットやコタツ、ストーブなどの冬支度をいつからするかがテーマになります。
生物的には、家の近くの説教所に高くそびえるイチョウの黄葉がいつになるのか、また紅葉も気になります。今年は広島では11月中旬がピークになると伝えられています。
ところで、ときは近江大津宮時代の769年、即位間もない天智天皇が、内大臣藤原鎌足に命じて、春山の花(サクラ)と秋山の木の葉(カエデ)とを競わせる歌の会を催した時の歌が残っています。
なぜ、わざわざ天皇が内大臣に命じてまで、春秋の美を競わせたのか。もともとわが国は季節の変化に富んでいて、天皇以下の風流心を育てたというのが、常識的回答。
たぶん事実はそうでなく、大陸の先進国である中国から暦が入ってくるまでは、わたしたちの祖先は正確には、春夏秋冬の区別も知らなかったのではないか、という説があります。
そこで朝廷が先頭に立って、暦と四季の観念を普及させるために、こんな歌会をくりかえし催したのかもしれません。古今和歌集等古来から日本には多くの和歌が伝わっていますが、その狙いは、日本人に暦と四季の観念の普及にあったと聞けば、なんだかうなづけます。
それでなくても、近年は季節が感じられない事象が多く起こっています。われわれの毎日の生活の中で、もっと暦と四季の観念を意識的に関心を持つ生活をしたいものです。
八木 正孝
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